次世代型の住宅としてスマートハウスという言葉を耳にする機会が増えましたが、その心臓部を担う機能がHEMS(ヘムス)です。Home Energy Management System(ホーム・エネルギー・マネジメントシステム)を略したもので、家庭内のエネルギー全般を管理・制御します。例えば、太陽光発電や燃料電池などの創エネ機器、蓄電池、そして各種の省エネ機器は、まだまだ十分に連携ができているとはいえません。そこで、発電量や蓄電量と消費電力量をリアルタイムに把握し、最適化を図るのがHEMSの役割です。うまく活用すれば快適性を損なうことなく省エネ性を高められ、CO2排出の抑制や電気代の節約につながる など、地球環境にも家計にも数多くのメリットをもたらします。
自然エネルギーや省エネの拡大に向け、政府主体でホームエネルギー・マネジメントシステム(HEMS)を2030年までに全世帯に普及させるなどの計画があります。
2013年6月現在、HEMS設置に際しては補助金による支援制度があります。
SII(一般社団法人環境共創イニシアチブ)より認定を受けているHEMSの機種を導入した場合、最大100,000円程度の補助金を受けられます。
SIIの補助金対象機種の認定条件として次の3つが挙げられます。
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家庭内で使用する電気・ガス・水道などのエネルギーの利用状況を見える化させること |
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ECHONET Liteの通信規格を用いてECHONET Lite対応家電を制御できること |
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ECHONET Lite規格に沿った通信ができること |
HEMSに対して国が補助金を出して推進する理由の一つが②の制御機能です。制御機能を通じて、各家庭にエネルギーのコントロールを無意識的に行わせることを期待できるからです。これにより、効率的なエネルギーの利用が見込めます。
今後HEMSで期待されているのが、インターネット情報や各種センサーの活用です。例えば、天気予報を参考にして翌日の太陽光発電量を予測し、前日の蓄電量を決めたり、電気予報に基づいて消費電力を最小限に抑えたり。また、室温や外気温、あるいは室内の明るさなどをセンサーでリアルタイムにチェックし、ブラインドや窓の開閉、照明の消灯・点灯を自動で制御する実証実験も行われています。最終的な目標としては、家庭内での電力利用の最適化にとどまらず、地域の電力需給状況に応じて各家庭における創エネ・蓄エネ・省エネを制御し、深刻化するエネルギー問題を解決すること。同時に、HEMSのネットワーク機能を 活かし、生活情報の受発信など双方向のサービス提供も検討されています。
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